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木の割れを埋める

2017.07.23 07:13|木工
丸山さんが鴻巣で挽いてくれた厚さ7cmのケヤキの出番が来ました。
今、ガラス板の細長いテーブルを使っている近所のKさんから木のテーブルが欲しいといのでケヤキの一枚板を見てもらった。
残念ながら中央深くクラックがはしり端から端まで続いている。
かなり深い。
普通ならこれはダメだという事で一枚板のテーブルには使われないであろうものかもしれません。
きちんと説明して深さ5㍉程、幅5cmの溝を削り取りそこに板を埋め込む提案をしました。
了解を得ていざ作業に取り掛かる。

長さ180cm×幅5cm×厚さ5ミリの一枚板はないので原木から材を取ることからスタートである。






a1.jpg
長物のケヤキの板がないのとって置いた端のケヤキの丸太材に墨を入れる。

a2.jpg
重さがなく丸いのでなかなか固定できない。
ロープまで使う事になってしまった。


a3.jpg
最後は工作台を固定するために使い反対側から角材でしめてやっと動かなくなった。
鋸はある程度薄いのでガガリ鋸を使う。


a4.jpg
切りとってみると思いもよらないぐらい曲がっている。
これでは使えない。


a5.jpg
取り敢えず予定通り板厚を5ミリにとして切り落とす。

a6.jpg
薄くしたら更に曲がって手が付けられなくなって来た。

a7.jpg
それではと「曲げ」に挑戦。
以前やったことがあるが曲がらなかった。
今度はもう一度マニュアルを読み直してきちんとやってみた。
長いので段ボールを切って中にビニールシートを敷いて水槽をつくる。
水に浸す事半日。


a8.jpg
濡れた雑巾を巻き、その上からアルミホイルを巻く。
アイロンを強にして10分以上加熱。
マニュアル通りに軟らかくなりふにゃっと曲がった。


a9.jpg
柔らかいうちに上から力を加えて真っ直ぐなるようにクランプ沢山つかって固定した。
明日が楽しみになって来た。
ところが思ったように直線状にならず使えなかった。


a10.jpg
他の材を使ってやるしかないだろうと気を取り直して中心の割れを落とす作業に入る。

a11.jpg
まずは電動カンナで大荒削り。
手カンナで仕上げていく。


a12.jpg
まずはフリーハンドでルーターで削る。

a13.jpg
定規を使いギリギリまでルーターを使って削り込む。

a14.jpg
最後は鑿で直線を出す。
定規を使ってルーターで削った跡も結構曲がっている。


a16.jpg
ケヤキに近い長物の良い材が楢しか見当たらない。
色がケヤキに比べ白い。
お客さんに了解を得ずにやって見せてダメならやり直そうと決める。


a17.jpg
木場の材木問屋さんでもらったナラ材の角材が役に立つ。
多少の反りはあるものの全く問題はない。


a15.jpg
長く細いのでこばの平面を出すために冶具をつくる。

a18.jpg
神経を使うところ。
きつくても緩くてもだめ。


a19.jpg
はっきりとコントラストがついた。
これはお客さんの注文ではない。


a20.jpg
奥さんは気に入っていただけたがお父さんがNOとのことでやり直す。
反りの少ないケヤキの板を捜す。
厚さも薄くすれば反りも調整出来るのでナラ材を半分落とす。
その上にケヤキの板をはめ込む。


a21.jpg
左右に曲がっているのでなかなか素直に入ってくれない。
慎重に溝に合わせて削っていく。


a22.jpg
思ったよりも正確に入ってくれた。

a23.jpg
後は出っ張りを削って平面にするだけである。
ケヤキは逆目がところどころあって思うように削れない。
白いチョークで削る方向をマークしていかないと忘れてしまう。


24.jpg
カンナ仕上げにしたいのだがなかなかそこまで腕が上がっていない。
サンダーで仕上げる。


s25.jpg
蜜蝋を塗ると見違える様になる。
布で手際よく伸ばすのがコツ。
塗装では蜜蝋に助けられている。




【考察】
本来なら使われないであろう材を補修して一枚板として仕上げる仕事。
木の暴れに苦戦しながらも木のしなやかさに救われた思いである。

今度はこれに脚をつける作業が待っている。


今までの作品をサイトにまとめてみました。
無垢の木工房 木楽舎
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中型サイズのダイニングテーブル

2017.06.23 16:52|未分類
M氏からダイニングテーブルの発注を頂いた。
実にありがたいことでこれは真剣につくらないと僕の技量が分かってしまう。
釜石で頑張っている娘さんが使うというのだ。
丁度良い大きさの天板が有ったので見に来ていただいた。
端が茶色で中は白い色をしている。
これは厚いので半分の厚さに大鋸で挽いた。
天板は粗平面は出ている。
目線で見ると若干反っている。
その事を話すと全く問題ないと言ってくれました。
大手の家具は全てが完璧に平面が出ている。
これが基本だが零細企業はそうはいなかい。
手作業でどこまで平面を出すかはその人の腕にかかっている。




2.jpg
先ずはホゾ作りから。
直線と直角が出ていれば何も怖いものはない。
中央は少し凹んでいるのは糊溜である。


1.jpg
ホゾの加工の後は高さを決める。
定盤に載せて1/100の精度のトースカンを使う。


3.jpg生け捕り。
これが一番間違いが少ない。
これも加工したホゾの直角と平面が出ていないと話にならない。


4.jpgさいさきのいいスタートである。
きつ過ぎず緩すぎず。
緩いとがたつく原因になる。


5.jpg
ホゾ組みが終われば次は楔。
図面などはいらない。
寸法が分からないのでかけない。
全てその都度材料と相談しながら決めていく。


6.jpg
金具を使わないので組み込みで作業を進める。
これもその都度生け捕りとなる。


7.jpg
左右のブレを抑えるための止めホゾ。

9.jpg
ここまでは順調にすすむ。

10.jpg
土台ができたのでそれに合わせて天板の裏をの桟を彫る。

11.jpg
組み立てに入る。
緊張の瞬間である。
全てがここに集約される。


12.jpg
先ずは足が垂直であるか。
恐る恐る差し金を当てる。
OK。


13.jpg
天板を叩いて最後まで入れば完成。
処が左右に隙が出た。


14.jpg
もう少し叩いてい見るどうしても隙がなくならない。
その原因を考えて木の反りに原因があると分かりその分を削り込む。
ある程度解決できたが最後の一か所だけがどうしても隙が出てしまう。
2週間考えに考えてクライマー仲間の歯医者さんに来てもらい夜遅くまで残っていただき
二人が諦めかけた時に原因が分かった。


17.jpg
この通りに上手く収まることができました。

15.jpg
釜石のKさんから送っていただいた写真。
「末長い相棒として、大切に使わせていただきます。」
というコメントを頂きました。


16.jpg
使われいる様子を見るのは何とも考え深いものがあります。



【考察】
今回は天板がすでに出来上がった物があり比較的早く仕上がりました。
一日も早くという思いで作りました。
しかし、諦めかけていた隙間の問題は一人では解決することはできませんでした。
一人でこれだけの大きさのものを外したりまたはめたりの繰り返しはとても大変である。
これが二人だと両側から持てるので簡単に作業が進められる。
K歯医者さんのおかげで何とか納期に間に合う事ができました。

原因は分かってしまえば何でもないことだと気づきました。
物事には手順というのがあってそれを間違えると狂い始める。

まだまだ未熟だとつくづく思いました。


今までの作品をサイトにまとめてみました。
無垢の木工房 木楽舎

川口安行で木挽き

2017.06.10 06:39|木挽き
桶川から大量の木を運んだ。
それを須賀さん宅と事務所の駐車場に置かせてもらっている。
2年以内に片付けると言っておきながらそのままの状態で1年が過ぎてしまいました。
原木を置き固定する台を単管パイプで作りました。
これを2つ作りどこでも出来るようになりました。

この原木はM木さん宅の木で地面に直接置いてあったものなので大分腐っている様に見える。
挽いて中を見てみないと分からない。
何の木かこれまた分からない。





sP6060009.jpg
猫背が気になる。

sP6060008.jpg
ラーメンの麺のような大鋸屑(おがくず)が出て来た。

sP6060007.jpg
切れるポイントを探りながら挽く。

sP6060006.jpg
材が軽い成果、動いて挽きにくい。
そこで原木を横から押し付けてみる。
あまり効果がない。
鎹の位置を換えたら動かなくなった。


sP6060005.jpg
墨線からずれ始めた。
切り口をみると一番深い所の先が一直線上に見えない。
水平に挽けていない証拠である。
こうなると、段々と重く挽きずらくなる。


sP6060004.jpg
回りの人が見るたびに「機械でやればいいのに・・・。」と言ってくる。




<考察>

苦手のすくい挽き。
出来るだけ逃げて来た。
これをマスターしない事には一人前にはなれない登竜門である。
どうしても切れが悪くなると大鋸の向きが材に対して斜め手前に挽いてしまう。
そうすると左右から挽くので下がって中に山が出来てしまい、大鋸がスムーズに挽けなくなる。

木口の矧ぎと埋め込み

2017.05.21 06:54|木工
ダイニングテーブルの天板の幅にピッタリの一枚板があった。
それを使って両サイドの脚に使う事にした。
2枚あって調度良かった。
その1枚がチェーンソーで切り込んだ時に深くえぐれている部分がある。
これは綺麗に彫り込んでそこに同じ木を埋め込むしか手はない。
しかし思うような長さの材がなく切り落とした木っ端を厚さ半分に切り、木口の矧ぎで一枚板を作る事にした。





sP5160009.jpg
深さ1cm近くえぐれている所がある。

sP5160011.jpg
一番深い所に合わせてルーターを使って荒削りをする。

sP5140004.jpg
糊付けを終える。
中央に目違いが出て筋の線が見える。


sP5150008.jpg
カンナで削り込み段差を無くすと線が見えなくなっていく。

sP5160012.jpg
埋め込み作業。
ここは心を落ち着けて慎重にカンナで微調整しながら埋め込んでいく。
きつ過ぎると最後まで入らず、外す事も出来なくなる。
見極めが大事な所です。


sP5170005.jpg
目違いを削り取る。
削る方向が同じでないと綺麗に仕上がらない。


sP5170006.jpg
つぎはぎになってしまったが何とかクリアである。



<雑感>
木口削り自体が難しいのでなかなか正確な平面を出せないため、つなぎ目の線がくっきりと出てしまうと思っていた。
タブの木は加工しやすく思うようにカンナ掛けが出来る事が分かった。

芯割れのケヤキと暴れ

2017.04.22 06:34|木工
文字色テーブルの注文が入り、厚くて重厚感のある材はケヤキしかない。
残り少なくなってきた材もう残り2枚となった。
その材は芯割れが縦方向にはしっている。
それを見てもらいこの割れの入ったままでもいいですかととりあえず聞いてみました。
やはりない方が良いというので削ってそこに同じケヤキを埋め込むことになる。
はめ込むためのケヤキ材160cm以上で1cmの厚さはないのでケヤキの端の材を挽くことにした。
挽き終わると同時にその材は暴れ始めた。




10.jpg
芯割れがきれいに縦に走っている。
粗平面は出ているしテーブルにするには調度良い大きさだ。
真ん中を切って矧ぐのも一つの考えだがそうすると幅が5cm狭くなる。


11.jpg
ある程度表面を削ってからお客さんに見てもらい板を埋めることで了解を得る。

1.jpg
160cmという一枚板(160cm×5cm×1cm)はないので丸太端材から材料を取る。

23.jpg
これがなかなかうまく固定できない。
登山用のロープまで出して動かないようにした。


3.jpg
大鋸が思うように挽けない。
厚さが薄くなったせいか、今度は真っ直ぐに立ててガガリ鋸に換える。
固定するのに工作台を使う。
進みだす。


4.jpg
大分厚さは不均一。

5.jpg
厚さ1cmに決めて墨線を入れてガガリ鋸で挽く。

6.jpg
挽き終わったとたんに暴れ始めた。
これでは今までやった仕事が水の泡である。


7.jpg
長時間重石を載せ力を加えても反りは殆ど治らない。
もうこうなったら熱を加えて「曲げ」をやるしかない。
ネットで調べ一番簡単な方法でやってみる。
先ずは水に付ける。
厚さが1cmの場合は1時間以上。
付ける容器がないので段ボールとビニールシートで作る。


8.jpg
曲げたい部分に濡れ雑巾を巻その上からアルミホイルを巻く。
アイロンで10分以上同じ場所に熱を加える。
確かにぐにょと曲がったかなり柔らかくなっている。


9.jpg
ある程度曲げ終わったら冷めなうちに真っ直ぐにプレスする。
どうなるか明日が楽しみなって来た。


16.jpg
結果縦方向の反りだけではすまずに横方向にも曲がっていた。
これでは埋め込むことはできないと判断してナラの角材が有ったのでそれを使ってまた新たに板取りをする。


17.jpg
ナラ材を挽いた後工作台の上に置くと多少の反りはあるが問題はないと判断。

15.jpg
木ばが160cmと長い平面と直角を出すためにカンナを使う。
材を固定するための治具を作る。
材をしっかりと固定でき快適に木ばを削ることが出来た。


12.jpg
埋め込む板が出来たので割れの部分を1cm、ルーターで削る。

13.jpg
左端は定規で一発で削るが右端までの幅はそう簡単にルーターで仕上げることは出来ない。
1㍉ぐらい残してギリギリまで削る。
機械での仕上げは隙を作る大きな原因になる。


14.jpg
2寸の鑿で墨線に浅く刃を入れる。

18.jpg
ナラ材を埋め込む。

19.jpg
ボンドを入れて重石を載せて糊付けをして目違いの部分を鉋で削る。
ケヤキとは違うナラでコントラストができこれをお客さんがいいと言ってくれるか。





<考察>
貴重な大きな一枚板のケヤキ。
これを芯割れしているから普通はテーブルにはしないのだろう。
細かく切って部材にするにはもったいない。
これだけの物はそうはない。
何とか生かしたい考えて仕事を進めた。
お客さんがいいと言えばそれで何もいう事はない。

しかし、面白いように暴れてくれた。
材を取るには目的にの材が板か角材か木のどこの部分かを考えないといけない。
基本中の基本である。
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